私は電験三種の試験に合格するまで6年ぐらいの月日を費やしました。
はっきり言って時間のかかりすぎです。今思えば6年のうち3年間は無駄な勉強をしていたと思います。
その原因は基礎数学と電気基礎部分の欠如が原因でした。
今回は、電気に関する知識がほとんどない方、また学校を卒業してかなりの時間が経過し勉強を忘れてしまった、そもそも学生時代に数学が苦手だった方への電験三種の学習の基礎について私の体験を元に書いてみました。
ちなみに私は工業高校の電気科、学生時代は部活動ばかりで成績は中の下、卒業後は電気とは無縁の機械設計のエンジニアをしていました。
こんな私でも時間はかかりましたが、独学でなんとか合格出来ましてので参考になれば幸いです。
私は高校を卒業してから10年ぐらいたって電験三種の試験勉強をはじめました。
最初に参考書4冊(理論・電力・機械・法規)を購入して、
「さあ始めるぞ!」
と意気込んで勉強を初めたものの予想はしていましたが、やはり難しい…
特に機械の科目などは、何かの呪文かと思うくらい「訳がわからないよ!?」って感じでした。とりあえず理論から始めるのが基本と聞いていたので最初から順番に読んでいきましてが、計算の練習問題でつまずきました。
回答を見ながらなんとなく進めていきましたが、勉強してるつもりでしたが全く頭に入っていませんでした。
こんな勉強を続けた結果、何年間も合格することが出来ませんでした。
過去問を勉強することは、いわゆる王道で間違ってはいませんが初心者や数学が不得意な方、また私の様に学校を卒業してかなり時間が空いている人にはオススメ出来ません。
電験三種の試験は8割くらいは計算問題なので、数学と電気の基礎知識が必要になります。この2つを兼ね備えていないと到底太刀打ちできません。
例えるなら、ドラゴンボールでヤムチャが最終形態のフリーザに挑む様なもので、間違いなく瞬殺されます。
理論の参考書から勉強を初めたのの、練習問題でつまずきました。
計算問題が解けないのです。答えを見ながら解いてもその計算過程がわからない!そう数学いやもう算数がわからないのです。
参考書では細かい数学の計算部分は端折られている場合が多いので、1から10までをすべて解説してくる参考書なんてありません。
高校卒業してから、このかた勉強なんて社会人になってからやるはずもなく完全に忘れていました。
「どうしよう中学・高校の数学の教科書なんて捨てたし、いまさら公文に通って子供と勉強するのは恥ずかしいし…」
さんざん悩んだ挙句、また本屋に足を運ぶことにしました。すると電気資格のコーナーをよく見ると電験三種の為の数学みたいな感じの本があるではないですか。
初級・中級・上級みたいな感じの本を3冊買って、基礎からみっちりやり直しました。分数、平方根、指数、因数分解、二次方程式、三角関数、ベクトル、複素数と勉強を進めて行くうちに懐かしさと後悔(なんで学生時代にちゃんと勉強しなかったのだろう…)しながらひたすら基礎を固めました。
基本的な数学の学習は必要ですが、数学を極める必要はありません。
私の場合だと勉強を進めていくうちに微分・積分がでてきました。∫(インテグラル)この見慣れない記号のやつですね。
これは勉強しませんでした。高校の数学で習ってないし理解できませんでした。
のちに分かりましたが、この計算を使う問題はあまり出題されないですし、もし出たらスルーすることにしました。
あくまで目標は、試験に合格することであって100点を取ることではありません。各科目60点前後(その年で合格点が若干かわる)なので100点取る必要はありません。
数学は幅広く勉強しなくても試験必要なものだけ習得すればいいのです。難しい数学まで勉強しては、無駄な努力と時間の無駄です。ほかの教科に時間をかけたほうがいいと思います。
やっと数学の勉強が終わったので基礎となる理論と比較的、簡単そうな法規から勉強を開始しました。
ですが勉強を進めていくうちに、これは長期戦になりそうだと確信しました。ある程度は定時の時間で帰れて週2ぐらい休めるようなところで働かないと、到底勉強時間が足りないと感じました。
「今の会社(ブラック)じゃ無理だなこれは…」と思い転職を決意し求人を探すと夜勤のある設備管理会社の求人を見つけました。夜勤あり病院の設備管理業務…
がですが!! 採用条件の資格に第一種電気工事士とありました。
高校の時、二種の電気工事士は二回目でやっと合格していました。一種は勉強したことはありませんでしたが、この設備管理の会社に入るために受けようと決意!過去問を買ってひたすら解きまくりました。
すると以前勉強していた数学、そして理論と法規をある程度勉強していたおかげで、何度も何度も過去問をループしていくうちに結構いい点数とれるぐらいまでになりました。
勉強した甲斐もあって一次試験は合格!すぐに二次試験の勉強にとりかかりました。
二次試験の教材をネットで注文してやってみると「あれ?!こんな難しかったっけ?!?!」ネットの教材だけでは不安だった私は、お金を払って職業訓練学校の第一種電気工事士の二次試験の講習会を受けることにしました。
講習会では、課題を時間内に作り上げなくてはいせません。受講生の中で時間内にできなかったのは、私だけでした。
先生も「やべー奴入ってきたな!」って感じだしたが、マンツーマンで色々教えてもらい、何度か講習を重ねるうちに感覚を取り戻したのか講習最終日には、一番最初に課題を作ることが出来ました。
そして二次試験、最初はすごく緊張しましたが、なんとか時間内に課題を完成させることが出来ました。
結果は合格!とても嬉しかったです。
私みたいに学生時代に勉強してこなかった人間が、いきなり難しく難易度が高い資格を取ろうとしても途中で挫折するのが関の山です。
やはり階段を一段一段、確実に上がっていったほうが近道なのかもしれません。
ピラミッドを作るように大きな土台をしっかり作り、徐々に頂上を目指してを作っていかなければ途中で崩れ落ちます。
第一種電気工事士の試験に合格して設備管理の会社にも入れた私は、勢いに乗って一級電気施工管理士の一次試験まで受けて合格しました。
二次試験は、合格できませんでした。二次試験は、実際に現場で働いた人でないと作文みたいなのが書けないので諦めました。
私の個人的におすすめするのが、次の順番で勉強するのがいいと思います。
2と3は同時進行でもいいと思います。
これは、あくまで私のように学校を卒業してかなりの時間が経過し勉強を忘れてしまった、もしくはそもそも学生時代に数学が苦手だった方への勉強の順番です。
ただ、資格を取るということは、自分の自信にもつながります。そして転職の武器にもなります。いくら口で「電気工事できます」と言っても証明できるものがなければ意味がありませんし認めてもらえません。
すべての人にあてはまる勉強の順番ではないかもしれませんが私が電験三種に合格できたのは、この基礎の部分を勉強し直したのが、一見遠回りにも思えますが合格の近道だったのかもしれません。
最後までご覧いただきありがとうございました。
当ブログでは電験三種の勉強法や気になる情報を下記にまとめています。
電験坊主2021年10月5日 2:53 PM /
私は、電工2種、1種と順番に取りました。それは電験がけた外れに難しいから 数学や電気概論は難しいとも思えません」普通科高校電気概論の方がむつかしいです 高校の教科書見るとそうでした。正確にはけた外れに取りにくいと思います 私の性格で、理解できないと進まないや解らないままにできない(仕事はそれでなくてはダメです)が、前置きが長くすいません。解らない所を理解するにはどうすればいいですか? 聞く人もわかる人も周りにはいません。通信もしました(質問量多すぎるといわれました) 過去問が出ない電験、理解する電験、基礎が大事な電験(基礎ってオームの法則?)